玉掛け技能講習ガイド
玉掛け技能講習は何日・何時間?受講資格・免除・費用の確認方法
更新日:2026年10月01日

科目免除がない玉掛け技能講習は、学科12時間・実技7時間の計19時間です。公式教習機関では3日間で実施する例が複数ありますが、開催日数は全国一律ではありません。
クレーン関係の免許・技能講習を修了している人や、一定の玉掛け補助作業等の経験がある人は、科目免除・特例の対象になる場合があります。申込みでは、所持資格と経験だけで自己判断せず、教習機関が案内する対象区分と必要書類を確認することが大切です。
この記事では、2026年10月1日に確認した法令と公式教習機関の案内をもとに、講習時間、日数、免除、試験、費用の見方を整理します。
玉掛け技能講習は標準19時間、公式例では3日間
玉掛け技能講習規程が定める標準科目は、合計19時間です。これは法定の講習時間であり、開催日数そのものではありません。
2026年10月1日に確認した公式例では、アイチ研修センター上尾教習所と住友建機教習所大阪教習センターが、一般向け19Hコースを3日間で案内しています。
ただし、すべての教習機関が同じ3日間とは限りません。初日の集合時刻、各日の終了時刻、修了試験を行う時間も含め、申込先の時間割を確認してください。
玉掛け技能講習が必要かは「つり上げ荷重1トン」で確認する
つり上げ荷重1トン以上のクレーン、移動式クレーン、デリックや、制限荷重1トン以上の揚貨装置で玉掛け業務を行う場合、玉掛け技能講習の修了等が必要です。つり上げ荷重1トン未満のクレーン等では、玉掛けの特別教育が必要になります。
ここで基準になるのは、実際につり上げる荷物の重さではなく、使用するクレーン等の「つり上げ荷重」です。軽い荷物だけを扱う日でも、クレーン等の能力区分を確認しなければなりません。
個別の設備では、銘板や仕様書でつり上げ荷重を確認します。判断しにくい場合は、勤務先、教習機関、所轄労働局へ確認してください。
玉掛け技能講習19時間の内訳
科目免除がない場合の内訳は次のとおりです。
| 区分 | 講習科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 学科 | クレーン等に関する知識 | 1時間 |
| 学科 | 玉掛けに必要な力学 | 3時間 |
| 学科 | 玉掛けの方法 | 7時間 |
| 学科 | 関係法令 | 1時間 |
| 実技 | クレーン等の玉掛け | 6時間 |
| 実技 | 運転のための合図 | 1時間 |
| 合計 | 19時間 |
学科では、クレーン等の構造や安全装置、力学、玉掛用具の選定・使用方法、関係法令などを学びます。実技では、質量の目測、玉掛用具の選定と使用、基本・応用作業、合図を扱います。
所持資格や経験によって科目免除・特例がある
玉掛け技能講習は、保有資格や一定の実務経験によって受講科目が変わります。
クレーン関係の免許・技能講習を持っている場合
次のいずれかに該当する人は、「玉掛けに必要な力学」3時間と「運転のための合図」1時間の免除を受けられます。
- クレーン・デリック運転士免許
- 移動式クレーン運転士免許
- 揚貨装置運転士免許
- 床上操作式クレーン運転技能講習の修了
- 小型移動式クレーン運転技能講習の修了
標準19時間からこの4時間を除いた法定科目の合計は15時間です。ただし、教習機関が表示する受付上のコース名は、次節のとおり15H・16Hなどに分かれる場合があります。
一定の玉掛け補助作業・玉掛け業務経験がある場合
規程には、次のような経験者への特例があります。
| 経験の例 | 規程上の科目合計 |
|---|---|
| 1トン以上のクレーン等の玉掛け補助作業、または1トン未満の揚貨装置の玉掛け業務に6か月以上 | 16時間 |
| 1トン未満のクレーン、移動式クレーン、デリックの玉掛け業務に6か月以上 | 15時間 |
経験を申告するだけで免除が確定するわけではありません。業務内容、期間、特別教育の受講状況、事業者の証明など、申込先が指定する書類を準備します。
15H・16Hコースの表示が教習機関で異なる理由は申込先で確認する
法令の科目時間と、教習機関が表示するコース名は、必ずしも同じ意味ではありません。
たとえば、アイチ研修センター上尾教習所は、指定のクレーン関係免許保持者や床上操作式・小型移動式クレーン技能講習修了者を「15H」と表示しています。一方、住友建機教習所大阪教習センターは、同種の資格を持つ人向けの区分を「B 16H」と表示しています。
玉掛け技能講習規程は、講習の最後に学科試験と実技試験を行うことも定めています。教習機関のコース表示や拘束時間には、修了試験等の扱いが関係することがありますが、表示差の理由を推測して決めつけることはできません。
比較するときは、時間数の数字だけでなく、次の3点を確認してください。
- 自分の所持資格・経験がどのコースに該当するか
- 表示時間に何が含まれるか
- 何日通い、各日何時に終わるか
玉掛け技能講習には学科・実技の修了試験がある
玉掛け技能講習では、学科試験と実技試験が行われます。規程上の講習科目を受けるだけでなく、修了試験を含む日程であることを理解して予定を組みましょう。
本記事では、合格率、試験問題、再試験の条件は扱いません。これらは教習機関の案内で確認してください。「誰でも必ず合格できる」といった保証はできません。
玉掛け技能講習の日数・費用の公式例
次の表は、2026年10月1日に公式サイトで確認した例です。全国相場や最安値ではありません。
| 教習機関 | 公式コース表示 | 日数 | 料金 |
|---|---|---|---|
| アイチ研修センター 上尾教習所 | 19H | 3日 | 29,000円 |
| アイチ研修センター 上尾教習所 | 15H | 2.5日 | 25,000円 |
| 住友建機教習所 大阪教習センター | A 19H | 3日 | 31,000円 |
| 住友建機教習所 大阪教習センター | B 16H | 3日 | 29,000円 |
いずれも税込表示です。上尾教習所は教本代1,700円を表示料金に含むと案内しています。大阪教習センターのページでは、教材費の内訳が個別表示されていません。
料金を比べるときは、自分が該当するコースを揃え、教材費、写真代、補講・再試験費用、交通費や宿泊の必要性まで確認します。掲載額は変更されるため、申込み直前に最新の公式案内を確認してください。
技能講習サーチで玉掛け技能講習の日程・料金を探すと、地域と開催時期から候補を絞れます。候補が見つかったら、各教習機関の公式ページで免除条件と必要書類を確認しましょう。
クレーンの運転資格と玉掛け資格は別
クレーン等を運転する資格を持っていても、それだけで玉掛け作業ができるわけではありません。
クレーンの運転は機械を操作する業務、玉掛けはワイヤロープやチェーン等を使って荷をフックへ掛けたり外したりする業務です。運転資格を持つ人は玉掛け講習の科目免除を受けられる場合がありますが、玉掛け資格そのものの代わりにはなりません。
移動式クレーンの操作も担当する場合は、小型移動式クレーン運転技能講習の候補も確認できます。必要な資格の組合せは、担当する機械のつり上げ荷重と作業分担に応じて確認してください。
申込み前に確認する5つのこと
- 使用するクレーン等のつり上げ荷重は1トン以上か
- クレーン関係の免許・技能講習修了証を持っているか
- 免除対象になり得る玉掛け補助作業・玉掛け業務経験があるか
- 申込先が求める免許証、修了証、経験証明等を用意できるか
- 修了試験を含む開催日数、各日の時間、料金の含有範囲を確認したか
所持資格や経験が複数ある場合も、最も短いコースへ自動的に申し込めるとは限りません。書類の書式や証明方法を含め、予約前に教習機関へ確認してください。
まとめ:標準19時間を起点に、自分の受講区分を確認する
玉掛け技能講習は、科目免除がなければ学科12時間・実技7時間の計19時間です。公式例では3日開催がありますが、日数は教習機関の時間割によって異なります。
クレーン関係資格や一定の経験があれば免除・特例の対象になる場合があります。ただし、法定科目の合計と、教習機関が表示する15H・16Hなどのコース名を同じものとして扱わず、対象資格、必要書類、試験を含む日程を確認してください。
技能講習サーチで地域・希望時期から玉掛け技能講習を探すことができます。申込み前に、教習機関の公式サイトで最新の日程、料金、受講条件、必要書類を最終確認してください。